断面積A・荷重Pの一軸引張。①斜め断面の応力 → ②FCC単結晶のシュミット因子 → ③ステレオ投影図(方向の地図)→ ④交差すべり、を順に体験する。初期の引張軸は問題の [1̄23]。

1斜め断面に働く応力 — θを動かしてみる

再生ボタンを押すか、スライダーでθを動かす。θ は引張軸と断面法線のなす角(θ=0 で軸に垂直な断面)。「力の分解」と「面積の増加」が同時に起こり、その割り算が σθ と τθ になる。

試験片と斜め断面

斜め面の面積
1.15 × A
σθ = (P/A)cos²θ
0.75 × P/A
τθ = (P/2A)sin2θ
0.43 × P/A

θ に対する応力の変化(単位:P/A)

σθ = cos²θ(垂直応力) τθ = sinθcosθ(せん断応力)

見どころ:τ(オレンジ)は θ=45° で最大値 0.5·P/A。σ(青)は単調に減るだけ。せん断は「力の分解 sinθ」と「面積の増加 1/cosθ→掛けて cosθ」の妥協点で山になる。

2FCC単結晶のシュミット因子 — 12系の総当たり

引張軸 t(赤い矢印)は自由に変更できる(初期値は問題の [1̄23])。右のリストからすべり系を選ぶと、左の結晶にそのすべり面(青)とすべり方向(オレンジ)が表示される。ドラッグで回転できる。

引張軸 t = [ ] プリセット:

結晶と選択中のすべり系(ドラッグで回転)

12系のシュミット因子 m = cosφ·cosλ(クリックで選択)

読み方:棒の長さが m。理論上限は 0.5(①の45°)。cosφ最大の面が勝つとは限らない — 掛け算だから、面と方向が両方そこそこ良い系が優勝する。軸を [001] や [111] に変えると、対称性で複数の系が同率最大になるのも見える。

3ステレオ投影図 — 「方向の地図」で早見表のカラクリを見る

3次元の方向を2次元に落とした地図(中心から離れるほど基準方向 [001] から大きく傾く)。赤い○(引張軸)をドラッグすると②④も連動する。軸が入っている三角形が水色に光り、その三角形に対応する主すべり系の面(青)と方向(オレンジ)の極が示される。

(001)標準ステレオ投影 — ○をドラッグ

地図の読み方

三角形の中で○を動かしても主すべり系は変わらない。境界線をまたいだ瞬間に②のバーの1位が交代する — これが「三角形→主すべり系」の早見表が成立する理由。破線の弧はφ(青:軸→すべり面極)とλ(オレンジ:軸→すべり方向極)で、表示の φ・λ の数値が実際の角度(内積から算出)。どちらも45°に近い組が m = cosφ·cosλ を最大にする。

頂点 [001] や境界線の上に○を置くと同率(多重すべり)になる。試験の図2はこの地図の右上の三角形を太線で示したもの。

4交差すべり — 乗り換え先の面に働く力は?

主すべり系の転位は、同じすべり方向(オレンジのレール)を含むもう一枚の {111} 面(緑)に乗り換えられる = 交差すべり(乗り換えられるのは、すべり方向と平行なバーガースベクトルをもつらせん転位)。②で軸を変えると、ここも連動して更新される。

2枚の面と共有レール(ドラッグで回転)

青 = 主すべり面 (111)、緑 = 交差すべり面 (11̄1)、オレンジ = 共有レール [1̄01]、赤 = 引張軸 [1̄23]。白い点はレール上を滑る転位のイメージ。

分解せん断応力の計算